グスコーブドリの伝記は、2012年公開の日本映画。大正時代の作家・宮沢賢治の書いた同名の童話が原作で、イーハトープの森に住んでいたグスコーブドリの苦難に満ちた人生を描いているお話。宮沢賢治の描く幻想的な世界観を一層強調するために、一部ストーリーの修正や追加がなされている。原作にはない「雨ニモ負ケズ」を出してきたところは、個人的にはいい改変だと思う。
原作を以前読んだ時には、厳しい自然とそれに立ち向かっていく人間という、どちらかというと現実的なテーマの作品だと感じたが、この映画では、農業というテーマに現実と幻想を絡ませて、不思議な世界観を表現している。この不可思議な世界観を楽しめる人には面白いと思うが、そうでない人には、話の筋が飛んで良く内容が分からない映画だと思うので、好みは分かれると思う。最後の小田和正で「自己犠牲の尊さ」みたいなものを出してきたのは、個人的には蛇足感があった。
(映画.comより画像を引用)
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