東京民藝館は、京王線の駒場東大前駅近くにある博物館。名も無い在野の職人が作る伝統工芸品に道具として、機能ありきの用の美を見出した柳宗悦(やなぎむねよし)氏が中心となって立ち上げた博物館。美術品としてというよりも、道具としての美しさを求めた精神が民藝という言葉と理解しており、全国にいくつかある民藝館の中心となる場所らしい。展示されている作品はいずれも素敵なものばかりだったが、自分との考え方の違いが出て、精一杯楽しめなかったという印象だった。
入場料として大人1,100円が必要となるが、そこまで広い博物館ではなく、民藝が好きではない人にとってはコスパはあまり高くないかもしれない。訪問した時は、たまたま初代館長である柳宗悦の直感で選ばれたコレクションが展示されていたが、コンセプトとして説明がほとんどなく、美しさを自分のセンスで感じるというものだったので、初心者にはハードルが高いものだった。こういう作品があるのか、こんな作家がいたのか、という新しい情報との出会いを美術館や博物館に求めている自分としては、説明を省いて直感を大事にするという精神性はあまり相容れず、再訪することはないかもしれない。
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